【主人公はホームズの宿敵】憂国のモリアーティ レビュー(感想)してみた
普段はスポットライトが当たらない。けれど、魅力的なキャラというのが創作物には往々に存在します。その一つが、主人公の宿敵である悪役でしょう。この漫画はそういった、魅力あふれる悪役キャラに焦点を当てています。
みなさんも名前くらいは聞いたことがあるでしょう、“シャーロック・ホームズ”
もう少し詳しく知ってる人なら”モリアーティ教授”、なんて名前も知っているかもしれませんね。そう、この漫画の主人公は他でもないモリアーティなのです。とはいえ、原作のモリアーティ教授とこちらのモリアーティ教授では、人格がかなり違います。原作のモリアーティ教授というのは悪の中の悪みたいな感じなんですが、こちらの教授は義賊とか、最近だとダークヒーローなんて呼ばれ方もするかもしれません。
シャーロキアンという、まあシャーロック・ホームズシリーズの大ファンですね、がいるんですけど、その人達からするとこの作品はかなり邪道であるかもしれません。私自身はそこまでシャーロック・ホームズのファン、というわけでもないので判断が難しいところです。
なのでこちらの本を読むときは”シャーロック・ホームズ”の外伝としてではなく、原作設定への一部改変のある二次創作として捉えるほうが良いと思います。とはいえ、けして原作の内容を蔑ろにしているわけではありません。随所には原作へのリスペクトが感じられます。
キャラデザなどはいわゆる腐向け、というやつなのですが、それで敬遠するにはもったいないほどに面白かったです。最近は背景が白い漫画ばかりなのですが、こちらは作画もとても丁寧なのでみていて苦ではありません。
是非一度読んでみることをおすすめします。
- 作者: 三好輝,コナン・ドイル,竹内良輔
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/11/04
- メディア: コミック
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